あなたは自分の性格の矛盾を不思議に思ったことはないでしょうか?今回の記事は、「矛盾する自分の性格の不思議を解き明かせば120倍生きるのが楽になる」という事で、性格の矛盾について書いていきたいと思います。
性格の矛盾は誰もが持っている要素です。ですが、その本質を理解してる人は少ないでしょう。実は自分の性格の矛盾の本質により良く現実を生きるヒントが隠されてるんです。
目次
自分の性格が矛盾している状態って!?
「そもそも自分の性格が矛盾してるってどういうこと?」こんな風に疑問には思わないでしょうか?まずは、自分の性格が矛盾してるとはどういうことか?について書いていきたいと思います。
そもそも矛盾とはどういうことか?
有名な話しで知っている方も多いと思いますが、矛盾という言葉がどうやって生まれたのか?のエピソードがかなり面白いので、紹介させて下さい。
古代の中国で、矛と盾を売っている人がいました。矛(ホコ)っていうのは、槍みたいな武器の事です。盾は騎士とかが手に持ってるやつですね。
その人は、「この矛はどんな固い盾も突き通すことが出来ますよ~」「この盾はどんな矛で突き刺されても防ぐことが出来ますよ~」って言って矛と盾を売ってたんです。ある時、「じゃあ、その矛でその盾を突いたらどうなるんだ?」って聞かれて、その人は答えることが出来なかったそうなんです。
このエピソードから、2つの物事のつじつまが合わない事、食い違っていることを「矛盾」と言われるようになったんです。
性格が矛盾するとはどういうことか?
じゃあ、自分の性格が矛盾するっていうのはどういうことだと思いますか?これも例を出した方が分かりやすいと思うので、例を出していきたいと思います。
ある大学生の就職活動中の男の子がいたんですけど、就職活動で使う性格チャートをどうやってつけたらいいか分からないって言うんです。っていうのも、自分の性格には矛盾があって2つの中から選べないっていう事なんです。
例えば、「粘り強い」「きっぱりと諦める」の2つの選択肢がそのチャートにはあったそうなんです。ですが、その子の性格が、「なんとかなりそうなことは粘り強く頑張るけど、どうにもならないことはきっぱりと諦める」っていう性格だったそうなんです。「じゃあどっちにつけたらいいの?」ってなりますよね?
実は、世の中はそういった声であふれてるんです。
「せっかちで歩くのは早いのに、買い物とかでは優柔不断」
「神経質だけど、おおざっぱでめんどくさがり屋」
「人見知りだけど、すぐに誰とでも打ち解けられる」
「寂しがり屋なのに一人が好き」
あなたもこういった自分の性格の矛盾に戸惑う事って無いでしょうか?
自分の性格の正体とは?
どうして一人の人間なのにこういった性格の矛盾が生まれるのでしょうか?この矛盾をとらえる前段階として、そもそもどのようにして性格が形成されるのか?を見ていきたいと思います。
答えを言ってしまうと、あなたの性格の正体は、『➀遺伝➁育った環境➂本人の努力➃偶然の出来事』この4つの要因の複合体なんです。
➀遺伝
遺伝とは、両親から受け継いだ要因という事です。例えばお父さんが神経質な性格だと子供も神経質な性格になりやすいとか、そういう事です。
なぜ性格が遺伝するかというと、性格に関わっている脳内ホルモンの分泌量はある程度遺伝で決まってるからです。例えば、ノルアドレナリンという興奮作用をもたらすホルモンがあるのですが、遺伝的にノルアドレナリンが出やすい体質かそうで無い体質かによって、性格も変わってくるんです。
ですが、この遺伝的要因が性格を決める全てではないことが分かってます。例えば、一卵性双生児の双子は全く同じ遺伝子を持ってますが、全く別々の環境で育つと、全く違う性格に育ちます。
➁育った環境
育った環境も性格に大きな影響を与えることが分かってます。特に、両親の教育の影響が絶大です。どんな育て方をするとどんな性格に育つのか?は、「こころのチキンスープ」という本にかなり分かりやすくまとめられてます。
子どもは、批判されて育つと、人を責めることを学ぶ。
子どもは、憎しみの中で育つと、人と争うことを学ぶ。
子どもは、恐怖の中で育つと、オドオドした小心者になる。
子どもは、憐れみを受けて育つと、自分を可哀想だと思うようになる。
子どもは、馬鹿にされて育つと、自分を表現できなくなる。
子どもは、嫉妬の中で育つと、人をねたむようになる。
子どもは、ひけめを感じながら育つと、罪悪感を持つようになる。
子どもは、辛抱強さを見て育つと、耐えることを学ぶ。
子どもは、正直さと公平さを見て育つと、真実と正義を学ぶ。
子どもは、励まされて育つと、自信を持つようになる。
子どもは、ほめられて育つと、人に感謝するようになる。
子どもは、存在を認められて育つと、自分が好きになる。
子どもは、努力を認められて育つと、目標を持つようになる。
子どもは、皆で分けあうのを見て育つと、人に分け与えるようになる。
子どもは、静かな落ち着きの中で育つと、平和な心を持つようになる。
子どもは、安心感を与えられて育つと、自分や人を信じるようになる。
子どもは、親しみに満ちた雰囲気の中で育つと、生きることは楽しいことだと知る。
子どもは、まわりから受け入れられて育つと、世界中が愛であふれていることを知る。
「こころのチキンスープ」より抜粋
➂本人の努力
本人の努力は、”自己決定の要因”ともいわれます。遺伝や環境が、本人にはどうにもならない受動的なものに対し、この要因は「能動的である」というのが特徴です。
例えば、小学生のころ自主的に勇気を出して学級委員や生徒会役員に立候補したことにより、リーダーシップのある活発な性格になっていったとか、そういう事です。
➃偶然の出来事
偶然の出来事も自分の性格に影響を与えることが分かっています。偶然の出来事とはどういうことかというと、例えば、「交通事故にあった」とか、「誘拐事件にあった」とか、「たまたまスピーチコンテストで金賞を取った」とかです。
今までは活発な性格だったのに、偶然交通事故にあって3ヵ月入院を余儀なくされてからすっか内向的な性格に変わってしまったとか、そういう事です。
自分の性格が矛盾する理由
ここまでで分かったように、自分の性格の形成には複雑な要因が絡み合ってるんです。このことから言えることは、性格は確固たるものではなくて、あいまいなものだという事です。
このマインドセットはかなり重要です。自分の性格というのも自体が、全然確かなものではないし、例えば環境や立場が変われば性格も簡単に変わってしまうんです。
例えば、「会社で今まではだらしなかったのに昇進してから急にしっかり者になって頼りになる存在になった」とか、「質素な生活をしていた時はまじめで礼儀正しい性格だったのに、大金が手に入った途端、その性格が180度ひっくり返って不真面目で豪遊ばかりするようになってしまった」とか、良く耳にしないでしょうか?
性格は矛盾して当たり前
これからかなり重要な話に入っていくのですが、自分の性格が矛盾することを疑問に持つ人がかなり多いのですが、自分の性格は矛盾して当たり前なんです。
例えば、遺伝的要因が内向的な性格の要因をたくさん持ってたとします。ですが、両親の教育や育った環境が外交的な性格に育つようなものだったとします。すると、内向的な性格の要因と外交的な性格の要因の2つを持つことになるんです。
すると、その2つの要因が状況によってぶつかり合って、時には内向的であり、時には外交的でありという事がありうるんです。これは1つの例に過ぎませんが。
例えば、怒りっぽい性格の人だってしょっちゅう怒ってる訳ではないですし、怒るような状況だったとしても、その人の気分次第で怒らないで褒める様な場合もあるでしょう。ですが、そのシチュエーションを性格の矛盾と呼べるでしょうか?
この様に、性格は矛盾することがあって当たり前なんです。
大切なのは自分の性格の矛盾を把握してコントロールすること
先程、性格チャートの記入で困ってる大学生の例を出しましたが、その大学生はかなり合理的で頭のいい大学生だと思うんです。
何が言いたいかというと、性格は矛盾するのが当たり前なので、その矛盾を自分で把握してコントロールするだけで、日常が何倍も生きやすくなるんです。
ぜひ自分の性格をしっかりと把握して、自分の性格の矛盾を見つめてみて下さい。自分の性格を把握する方法は下記の記事に詳しく書きましたので、ぜひ参考にしてみて下さい!⇒
>>「自分の性格を客観的に把握するスキル【人生が7倍豊かになる極意】」
まとめ
今回は、「矛盾する自分の性格の不思議を解き明かせば120倍生きるのが楽になる」という事で、性格の矛盾について書いてきました。
繰り返しになりますが、自分の性格とは確固たるものでもなんでもなくて、常にうつろってるものなんです。その事実をまずはしっかりと見つめて下さい。
その上で、自分の性格の矛盾をしっかりと自分で把握して、コントロールしていくんです。自分の性格に自分が振り回されるのではなくて、自分の性格を手なずけて使いこなすイメージです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!!